旅行記 洗礼編 その2

前回の北海道旅行から約半年。梅雨の時季にうまい具合に長目の有給が取れたので

また北海道へ。そう、僕はこの有給を取るために職場では良い人でいる。

前回の教訓から、息子に会いに行くのではなく「旅行のついでに息子に会って来るか」

のスタンスで北海道へ向かう。今回の一人旅の計画は盛りだくさん。

一日目、マイカーで函館に上陸。

天気は良いし、観光地を見て回りたいところではあるが、ここはお土産を買うだけ。

何故なら一泊目は、苫小牧を過ぎた所にある道の駅 「むかわ四季の館」で車中泊するのだ。

お土産を買うだけのはずがもたついて昼をすぎてしまう。が、この時の僕はまだ元気。

景色を楽しみながら車を走らせる。もちろん、有料道路は使わない。

僕の嫌いなものは、地震・雷・火事・支払い、である。有料道路を使ったところで20分しか変わらない。

一人旅を満喫している気になっていい気分だった・・・。のは洞爺湖の辺りまで。段々と腰が痛くなってきた。

昼飯も食ってなかったが時間のロスを考えたら、食べずに少しでも早く目的地に近づきたい。

今更有料道路は使えない。時間をお金で買う事の重要性を思い知る。マイカーで北海道、車中泊を企画した自分が恨めしい。

やっとの思いで目的地に着いた頃には辺りは暗くなっていた。すぐに超簡易的車中泊用ベットメイキングを済ませ温泉へ。

そう、ココはランキング入りするくらいの車中泊にベストな道の駅。なんともいい気持ち。全ては結果オーライ。

車に戻って車中ディナー。

自炊でトマトチーズリゾット。ビールが旨すぎる。一人旅を満喫している自分に満足し、ぐっすり・・・。

のつもりが目が覚めたのはAM3時過ぎ。後で調べたら「中途覚醒」という奴らしい。

僕は、お年を、召している。

流石にこの時間ではやることもない。しかし寝心地の悪いこと・・・。車中泊する奴の気が知れない。

仕方なく周辺を検索していると、近くに朝早くからやっている食堂を発見!

このボリュームで1500円。車中泊ならではのフットワーク。なんかこの旅、気分の振れ幅が激しいが、まあ良いさ。

ご馳走が目の前にあるのだから。早速頂く。う、う、旨すぎ、る? いや、ちょっと生臭い。刺し身も人肌ほどの温もり。

また気分が振れ戻ってきた感があるが、、、1500円だし、写真撮れたし、腹一杯になったし。。。

さて、お次はどこに行って何しようかな?って思ったところでまだ6時過ぎ。取り敢えず札幌へ近づいておこうと出発。

途中、千歳と言えばの「アウトレットモール・レラ」、を素通りしてその先の道の駅へ。

だって、僕は、支払いが嫌い。

その道の駅すら開いてない。ホテルのチェックインは15時過ぎ。駐車場で色々検索すると

札幌の映画館で「トップガン」を4dxで観れる。早速予約してホテルへ向かって出発。早くホテルの駐車場に入らなくては。

何故なら僕は、今朝3時起き。

駐車場で昼寝をしてから映画館へ。トップガン、最高! 中学の時観たトップガンの続編を時を経てやっと観れた。4dxで。感慨深い。

それからホテルに帰って部屋呑み。支払い嫌い故の貧乏旅行。そして明日は息子に会える。楽しみにしながら眠りに就く。

その日、札幌駅でお昼に待ち合わせ。半年ぶり、いや、実は一ヶ月ほど前に推しアーティスト「REOL」のライヴ、激情アラート仙台公演でばったり出くわしていたから、久し振りでもないが再会。

牛タンランチの後喫茶店。ライヴやら映画の話で盛り上がる。いい年した父親にちゃんと付き合ってくれる。あいつ良い奴。

だが父親に似てお人好しのところがあるのか、少し心配ではある。

その後は映画館で「トップガン」。実はトップガンを観ることは事前に予定に入っていた。昨日は僕のフライング。

2日連続で観てもトップガンは面白い。

映画を見終わったらまたお別れ。またあの寂しさが襲ってくるが、想定内。「ハイハイ去年のあの感じのヤツね。」

寂しいながらもホテルに帰って部屋呑みディナー。

明日は夜までに函館に戻ればいい。そしてネットカフェに泊まって「スティール・ボール・ラン」を読破する。

これがこの旅の最終プラン。さて、どこへ寄ろうか?なんて考えながら眠りに就く。

が、次の朝目覚めるも元気がない。っていうかやる気が出ない。お別れの寂しさがまだ残ってるのか。

それもあるがやはり250kmを超える距離を運転しなくてはならない。行きはヨイヨイである。

とはいえココは北海道。折角来たのだから何かしら・・・、いや、そんな気力も出てこない。

取り敢えず最短ルートで函館を目指す。途中で寄った道の駅で「日本の伝統芸能、猿回し」ってのをやってたらしかった。

動物愛護の時代に「伝統」とは・・・。これも極東アジアの神秘、なのか。もはや唯の車移動となってしまった帰り道のエピソードなんてこの程度。

この期に及んでは、北海道の雄大な景色も唯の”田舎道”。

次に寄った道の駅の休憩の時には「フェリー乗船予約の変更」を企み始めていた。明日朝の予約を今日中の便に変更できないものか?

とにかくフェリーターミナルまでたどり着かなくては。着いて窓口へ行き、祈るような思いで変更を申し出ると、いとも簡単に了承。

なんともラッキー!

って、旅行を予定より早く切り上げなければならない状況をラッキーとは・・・。

フェリーに乗り込み、雑魚寝しながら「孤独と共に」なんて、怖ろしく無謀な挑戦なのではないか・・・と思いながら北海道を後にしたのでした。

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