新式浪漫松本ファイナル

松本旅行は過去一素晴らしい経験だった。単純に観光というだけでも楽しかったし、自分の変化を体感できた。

僕はHSP。何か起こる度に罪悪感を抱き自分を攻め続ける思考回路になってる。そのせいもあってか無難に当たり障りのない人生を送ってきた。

でもこの旅で自分に変化が起き始めたのを感じた。些細なことだが僕には大きい。

とは言ってもこの旅はライヴ抜きには語れない。

今回の僕のシートは1階席後方中央寄り。HSPの僕には人混みは苦痛。膝の怪我を理由にバルコニーの単独の席と替わってもらえないだろうか?なんて思ってた。

でもHSPだから言い出せず。(後にこの席で良かったと思うことになる。)

でも開演が近づくに連れそんな気も薄れていく。そして始まった一曲目。

REOL氏が「今までになかった曲」と言ってた「Secret trip」。あの意表を突いた「激情アラート」の一曲目、未発表曲の「赤裸裸」とは打って変わって静かなトーンで始まる。

この曲のについて、後にファンがTwitterで「涙が流れてた」と。その訳はMCで語られた内容を聞けば腑に落ちる。

小学生の時に自分も「この舞台に立ちたい」と望んだその舞台に実際に立てたこと。そしてそこは突如死別することとなった父親との思い出の場所であること。

でもその地は高校生時代の辛い経験から避け続けてきた所だということ。そこに戻ってこのステージに立てたのは皆さんのお陰であること。

そう言うと「ありがとうございます」と深々と頭を下げた。例えは適切ではないかもしれないが、まるで全面降伏するかのような感謝の言葉だった。あんな心のこもった感謝の言葉は聞いたことがない。

それはREOL氏のここまでに至るまでの過程が、どれほど過酷だったのかを物語っていると思う。

会場のあちこちからすすり泣く声が聞こえてていた。次の曲「1LDK」ではみんな微動だにせず聴き入っていた。

そして「音楽なんて、もうくたばれ」の歌詞を歌わないパフォーマンス。涙でメガネが曇る。

やがて最後の曲「仰げや尊し」。普通は誰のファンであっても好きな曲を1曲だけ挙げろと言われれば「1曲だけなんて無理」と答えるのではないだろうか。

でも僕なら迷わず「仰げや尊し」と答える(今日現在)。あの人生讃歌感が堪らない。

The bucket listに掲げていた「生前葬」。やるとなればエンディングテーマは「仰げや尊し」にしよう、なんて決めていたくらい。

生前葬にエンディングテーマがあるのかは知らんけど。

そして遂に終わってしまった・・・。新式浪漫は演出上、どの公演でもアンコールはなかった。

がしかしあの場にいた誰もが期待していたはず。もしかしたら松本ファイナルなら!

そして願ったり叶ったりのアンコール!やった、良かった!ここに来られた幸運。いつまでも職場では良い人でいよう、そう誓う。

MCからの「松本ぼんぼん(Born Born Remix)」。合ってるかどうかも分からないまま見様見真似で盆踊り。

アラフィフ子供部屋おじさん、大はしゃぎ!会場全てが一体となって、ここに集まったみんなのことさえ愛おしくなり、HSPも寛解状態。

そして再び「仰げや尊し」。テンション、ウルトラMAX最高潮!陳腐な表現だが言葉で表すにはこれで精一杯。

そして本当に終わってしまった。寂しくもあるが幸福感も漂う。席を立った後も名残惜しく会場を徘徊。

それにしてもただ好きで聴いて、ファンとしてライヴに行っただけなのにあんなに感謝てもらえるのだから、ファン冥利に尽きる。

生涯、聴き続けようと誓う。長生きしなくてはいけない理由が増えた。

後にNHK長野で放送された新式浪漫ライヴを特集した番組で、Secret tripの曲紹介で「自分を許し、誰かを愛するために」との説明が。

その説明とあのMCの内容から歌詞の意味を理解した時また涙が流れてきた。そしてその番組の中で映し出された観客席の中に僕の姿が。

確かにあの場にいたという物的証拠。嬉しかったが自慢する相手もいないのでここに書く。

なんとも取り留めのない日記になってしまったがいつものこと。でもまだあるので後は箇条書きで。

・わらびー、前回の激情アラートの「煩悩遊戯」に続き今回の「Nd60」でもジャンプのタイミングを外す。

・完全にノーマークの「水底遊歩道」のベースとドラムの破壊力に度肝を抜かれる。

・ぺーさんのシースルー、セクシー過ぎ。

・ねーさんのなんか気まずそうな「練馬区です」がツボる。

・REOL氏転倒するも歌声が途切れることもブレることも無く、歌うことへの「覚悟」を感じる。

僕も覚悟を持ってファンで居続けようと誓うのでした。

REOL氏からは「対象年齢はありません」との言葉を頂いてますからね。

 

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